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旅立ち

今日、大切なお客様が一人旅立たれました。

出会いは昨年7月。ご入院中。
小柄な女性の方でした。
今まで何でもご自分でなさって、ご同居のご家族とは生活リズムが違うため、
別々のような生活をしておられても、お母様の役割もしっかり担っていたようです。

初めてお会いしたときの、不安気な表情。
ご病気のことも分かっておられるだけに、
退院後の生活についてどれだけ不安だったことでしょう。
地域包括からのご紹介でしたが、
ご本人、ご家族に寄り添いつつ最期まで対応してもらえるようにとのオーダーでした。


退院後、訪問診療、訪問看護、ヘルパー、福祉用具で医療、介護の両面からサポート。
自費による家政婦さんも入りました。

しかし、ご本人様は『人に迷惑をかけたくない。』『自分で出来る事は自分でしたい。』と
かえって人が入ることにストレスを感じられ、人的なサービスは一旦見合わせ、
全てをご家族と訪問診療の先生で担っておられました。

毎月のケアマネのモニタリング訪問時、
ご本人様は『入院だけはしたくない。』と・・・
道徳的で聡明で
息子さんたちのことを本当に愛し、心配していた、
昭和のお母さんのような懐の深い方でした。


病状が悪化し、ご家族の支援だけでは足りず、
ヘルパーが1日3回入り、訪問入浴も入りました。
ヘルパーが言いました。
「死期を悟っておられたようで、痛みもあるのに、
『人に迷惑を掛けられない。』と最期まで自分で頑張っておられ、
『そのとき』の心情を語ってくださった。」と・・・

日に日に会話も難しく、意識も薄らいできたとき、息子さんの名前を呼んでおられ・・・

そして今朝ご自宅でご家族の見守るなか・・・ 

今日夕方ヘルパー何人かと一緒にお別れのご挨拶に伺いました。


ご本人様、ご家族様に最期までご自宅で関わらせて頂き、本当に感謝しております。


病院で最期を迎える方が多いなか、
最期をご自宅で迎えられる方、その中で訪問看護もなくヘルパーのみでという方は
本当に少ないと思います。
ご本人様の強い精神力、介護という言葉を超えるご家族の献身的な支援、
訪問診療の先生の親身な対応等が揃って実現できたのではないでしょうか。


在宅のヘルパー、ケアマネともこのような貴重な経験ができることが、
在宅介護の真髄、醍醐味かもしれません。
(もし不適切な表現でしたら申しわけございません。)


お客様、ご家族様に心から感謝し、
マルシモはこれからも『在宅道』に精進してまいりたいと思います。


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